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[第1回] ホーチミンのオフィス選定について(前編)
2014年8月11日
皆様、初めましてエヌアセットベトナムの西村と申します。
今回、ご縁がありましてハローベトナム様で不動産関連のコラム掲載をスタートさせて頂くことになりました。当地の不動産情報についてリアルタイムで情報を配信していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。
まず、始めに当社の簡単な紹介をさせて下さい。
当社エヌアセットベトナムは、日本本社は川崎市高津区の「溝の口」になりまして、日本では不動産の賃貸管理業を中心に事業展開をしている会社です。
当社は2011年9月に、日本本社100%出資で設立を致しまして、当地ではオフィス、駐在住居、店舗用地、工場などの不動産賃貸仲介業を中心に、シェアオフィス業、不動産売買仲介業、不動産コンサルティング業と、不動産に関連したサービスの展開を行っております。
ホーチミンの不動産事情について、どうぞお気軽にお問合せを頂ければ幸いです。
それでは早速ですが、第1回目はホーチミンに日系企業が進出する際に選定が必要となってくる、オフィスの選定における注意事項について数回に分け、具体的に記載させて頂きます。
1)立地
当社でのオフィス選定のサポート実績でいいますと、日系企業の多くは中心街(1区・3区)にて選定される傾向にあります。
日本人駐在員にとって、ホーチミンの日本人街と呼称されるLe Thanh Ton通りは利便性が高い通りの1つで、日本人との商談がメインであれば、中心地にも程近くその界隈にオフィスを構えられるのも1つの選択肢になるかと思います。
中心街(1区・3区)から離れると、オフィス賃料単価も下がる傾向にあります。
その為、立地、グレード、コスト、どれを重視するかは、各企業様の営業戦略によるところですが、優先順位が定まってなければ、比較検討がし易いようエリアを拡げて、多数のオフィスビルの中から候補地を選定されるべきかと思います。
2)?数
日本と大きく異なる点として、解約予告期間による途中解約は原則認められず、途中解約は保証金を没収するという取引慣習があります。
オフィスだと、3か月と設定されていることが多く、またサービスオフィスに多いのですが、期間満了までの賃料支払を求められるケースもあります。
途中解約における違約の取決めについては、契約締結前に必ずご確認下さい。
その為、1?3ヶ年の契約期間設定の中で、人員数の増加について具体的に検討する必要があり、人員オーバーによる転居等にならないよう、途中解約のリスクは極力避けましょう。
3)時間外、土日利用について
オフィスビルによっては、ビル管理会社の営業時間以降は、ビルの入退室を制限されるケースがあります。例えば、平日22時までの退出、日曜日は原則入退室不可などです。また、通常営業時間以降は、時間外利用料(残業時間利用料)が発生するケースもあります。
ビル側にこのような制限があるようであれば、自社の利用状況を良く考慮した上で、許容できるか否かの判断を行う必要があります。
4)空調設備について
大きく分けて3パターンの空調設備の運営方法があります。
a) オフィスビル側が利用時間を設定管理している
b) テナント側で利用時間を自由に設定できる
c) テナント側で新設した空調設備については、利用時間を自由に設定できる
グレードが高いオフィス程、a)の設定が多く、例えば残業等で空調を延長利用したい場合には、通常高額な時間外利用料が設定されています。その為、多くの企業様は冷気が残っている内に残業を済ませ退出するか、扇風機などで対策をされています。
残業が多い、土日利用が多いことが既に想定されているようであれば、空調利用に制限がない、b)やc)のパターンのオフィスビルを選択されるべきかと思います。